この記事では、フロアのジョイントである実(さね)が鳴っている床なりが発生した時の対応をザックリ解説します。
実(さね)なりの状況確認
戸建てにお住まいのお客様より、リビングの床がギーギー音が鳴るとお問合せがありました。ある特定の場所を通ると音がするとの事。キッチンの床もミシミシ鳴る時があると言うお話でした。
訪問して確認すると、リビングの床なりに関しては、1箇所踏むとギーギーなりました。
手で押さえるだけでも大きな音がしました。
キッチンの方はリビングの音と違いミシミシ音がしました。
どちらもよく通る場所でしたので、普段の生活で気になりますよね。
床なりの原因
床なりといっても下記の様に原因は様々あります。
- 実(さね)なり▶︎フロアのジョイントが擦れて鳴る
- 束なり▶︎床下の床を支える束の緩みによるもの
- 釘なり▶︎木材が痩せて釘と木材に隙間ができ、擦れる。
- フロアと床合板隙間なり▶︎フロアと床合板の接着不良等によるもの
- シロアリ被害
今回ご紹介するのは、床なりの原因として最も多いと思われる実なりになります。
実なりについて詳しくみていきましょう。
フロア材はフロア同士がガッチリくっつくように、両サイドにオスとメスの窪みがあります。
フロア材は一般的には30㌢×150㌢くらいの長方形で一枚となり、それらが連結しています。
そのフロアの境目を実(さね)と呼びます。
よく見るとジョイントが見えると思います。
ジョイントではない箇所はフロア材表面の切り込み(模様)です。
木材は収縮・膨張しますので、そのジョイントに若干の隙間が出来て、擦れて床なりに至ります。
正直床なりの原因の見分け方は難しいです。可能性が高いものから一つずつ潰して行く事になります。
実なりと思って処置したけど、原因が違い治らない場合もありますので、まずはハウスメーカーに相談するのが無難です。
実なりの対処法
実なりの場合、フロアのジョイントにさねなり防止剤を塗布します。
下の写真の様なものです。
ホームセンターにも様々売っています。
値段は1000円前後と意外と高い気がします。
フロアのジョイントに沿って流し込みます。
ジョイントではないところにしても意味がないのでしっかり確認しましょう。
模様の切り込みとジョイントの見分け方が難しいので注意ましょう。ポイントは中心に線があるか無いかです。
実なり防止剤がジョイントの隙間に浸透し、隙間を埋める事で実なりを止めてくれます。
注入して数分以内には効果が出ると思います。一度で効果なければ何度か注入して下さい。
はみ出した分は雑巾等で拭き取りましょう。ベタベタします。
それでもダメならジョイントをカッターを使って広げた上で注入して下さい。
実なりが原因の場合これで治るはずです。
それでもダメなら違う原因があります。
放置は良く無いのでハウスメーカー等に相談し早めに対処しましょう。
古い建物だとシロアリ被害など大事になっている可能性もあります。
最後に
今回の床なりの原因は実なりでしたので、実なり防止剤を注入してピタっと止まりました。
最初はかなり大きな音だったので、他の原因かなぁと思っており、束の確認等もしましたが異常はありませんでした。
原因が同じでも場所により音が違う事もあるので見極めるが難しいです。
自分で床なりを対処しようと思えば、無駄な出費になる可能性もあるため、床なりが発生した場合は無理せずハウスメーカーに相談しましょう。
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